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運用の秘訣はES(従業員満足)

人事・賃金制度の導入に失敗した例

人事・賃金制度を導入すれば、必ず、社員のモチベーションが向上し、企業の諸問題が解決できるのかというと、そうとは限りません。人事・賃金制度を導入した会社でよく発生する問題には、次のようなことがあります。

  • 有名なコンサルタント会社にコンサルティングを依頼したが、運用が難しく、結局、人事制度を使っていない。
  • 3年もかけて、立派な制度を作ったが、社員の誰も利用していない。
  • 成果主義賃金を導入したが、社員のモチベーションが下がったため、結局、年功序列の賃金に戻してしまった。
  • 今までは社長一人が、勘で賃金を決定していたが、人事制度を利用することで、わけがわからなくなってしまった。
  • 業種や業態に合っていない制度を導入してしまった。
  • 人事考課制度を導入したが、一度も評価面接を行っていない。

人事・賃金制度の導入は、設計3割、運用7割

人事・賃金制度の導入に成功し、業績が上昇している企業と失敗しているケースの違いは、何でしょうか? その違いは、組織にES(従業員満足)が浸透しているかどうかにあります。

人事・賃金制度だけで社員のモチベーションを向上させることはできません。社員のモチベーションを向上させ、企業の業績アップにつなげるためには、以下の視点が必要になります。

人事制度を運用する上司のリーダーシップを向上させる

  • その2 評価面接のスキルアップを行う

適切な評価面接を実施し、上司は部下に対し、行動の改善を促す

人事・賃金制度の運用の秘訣

人事・賃金制度の運用を成功させるためには、次の2つのポイントがあります。

  • その1 ES(従業員満足)マインドを持った上司を育成することが必要不可欠

人事制度は社員のためのサービス商品です。この商品を使って、上司は部下に「組織に貢献したい」という気持ちを起こさせるために役立てることで、部下のモチベーションを向上させることができるのです。

つまり、上司自身が、①経営理念を職場に浸透させ、②チームワークを高めるための場をつくり、③リーダーシップを発揮することが必要になります。

組織にES(従業員満足)マインドが浸透することで、部下は「仕事を通しての自己の成長」を実感できます。その結果、「達成・承認・責任」といった感情を満たすことができ、モチベーションアップにつながるのです。

  • その2 評価面接のスキルアップが必要不可欠

人事考課制度ができても、実際に評価面接を行わないのであれば、まったく意味がありません。評価面接を通じて、上司・部下の課題を明確にし、 その課題を改善していくことで、部下の成長につなげることができるのです。

評価面接を行わないのは論外ですが、評価面接の目的とやり方を理解していなければ、部下の成長につなげることができません。結果として、部下のモチベーションアップにはなりません。

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